彩都ヒルズクラブ社員総会特別講演会 兼 第200回記念彩都バイオサイエンスセミナー
「Deep Medicine; 人工知能とデジタル化で心温まる医療を!」
「人工知能(AI)」を利用した医療・デジタル化医療に対して、多くの方は、機械的な寒々とした医療現場になるのではと不安を抱いておられるでしょう。しかし、われわれが内閣府の「AIホスピタル」プロジェクトで追い求めている医療は、「心温まる医療」です。
医療は医学のみならず、種々の科学分野の進歩によって「高度化・先進化・複雑化・多様化」してきました。しかし、それに伴って、医療現場の負担は過度となり、今回のコロナ感染拡大によって、疲弊と言っていいような状況まで悪化しました。電子カルテ・看護記録・インフォームドコンセントに費やす時間は増える一方で、患者さんに相対して接する時間は削られてきました。10分の診察時間中、その大半はスクリーンとキーボードに目が向けられ、患者さんと目を合わせて話をする時間は1-2分しかありません。CTやMRIなどの画像も、専門家の診断医が十分に目を通すことのできる量を凌駕しつつあります。
当然ながら、時間に追われれば、人的エラーのリスクも増えます。疾患も細かく分類されるようになり、薬剤の種類も増えたので、人間の記憶力の限界を超えつつある状況となっています。米国では診断名と処方された薬の不一致は年間数百万件あると推測されており、医療の供給と需要のバランスの差が大きくなってきています。
そこで必要なのが、医療従事者に時間の余裕、心のゆとりを取り戻すための医療のデジタル化・AI化なのです。
デジタル化とIT化を進め、そこにAI機能を重ねれば、患者さんの待ち時間などのストレスを最小化することができますし、医療機器や手術室の運用も効率化でき、医療機関における経済的な無駄も省けます。また、症状から、疾患候補名がリストアップされ、それらの鑑別診断に必要な検査をAIが提示すれば、診断ミスも防げます。大動脈解離などの比較的頻度の低い循環器系疾患の診断ミスは20%を超えると報告されており、AIによって専門外の稀な病気を知らせることは非常に重要です。AIが画像診断や病理診断を補助できる可能性もすでに示されています。診察室での会話を記録したり、看護記録や介護記録を話言葉をもとに記録することや、それらのサマリーを作成することも5年以内には実装化されるでしょう。医師免許や看護師免許はなくてもできる仕事をAI(そしてロボット)に担ってもらえば、人間でなくてはできない仕事、すなわち、患者さんを思いやり、寄り添う仕事にもっと時間を割くことができ、医療現場をもっと温もりのある場にしていくことができると信じて、AI医療を推進しています。
【日時】令和4年6月28日(火曜日)
午後2時15分から午後3時まで・・・セミナー
午後3時から午後3時30分まで・・・名刺交換会
【場所】リアル会場(彩都バイオヒルズセンター会議室)、オンライン配信(Zoom)
【プログラム】
「Deep Medicine; 人工知能とデジタル化で心温まる医療を!」
講師 国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所 理事長
内閣府「AIホスピタル」プログラムディレクター
中村 祐輔 氏
【主催】一般社団法人彩都ヒルズクラブ(事務局:バイオ・サイト・キャピタル㈱、八洲薬品㈱)、
大阪バイオ・ヘッドクオーター(事務局:大阪府ライフサイエンス産業課)
【参加費】無料
【定員】リアル会場 50名(会員優先、一般先着順)
オンライン会場 300名
【お 申 込 み】下記アドレスよりお申し込みフォームにアクセスしてお申込下さい。
https://www.saitohills.com/form_count24680.html
※締切 6月26日(日曜日)
【お問合わせ】彩都ヒルズクラブ(事務局:バイオ・サイト・キャピタル㈱/八洲薬品㈱)
Tel:072-640-1173 E-mail: seminar@saitohills.com
(定員になり次第、締切ります。)
※セミナーの中止・変更がある場合には、前日までにホームページ等でお知らせします。